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■      米国西部、奇岩と峡谷の国立公園   第003号  ■
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 みなさん、こんにちは。hal-9000です。

 今日は、グランドキャニオンの続きで、ノースリムとサウスリムの違
いを中心にご紹介します。

 オマケとして、巨大な峡谷ができた理由の説明があります。

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│ノースリムとサウスリム│
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 グランドキャニオンは、深く大きい峡谷ですので、公園内には、自動
車が渡れる橋が1つもありません。

 ── 人が歩いて渡れる橋はあります。
 ── 厳密にいうと、同公園のコロラド川最上流のマーブルキャニオ
   ン(Pageの町の20kmくらい下流で、Alt 89号線が川を超えるとこ
   ろ)の橋は、同公園の上にかかっています。

 そのため、北岸(ノース・リム)と南岸(サウス・リム)とは、隔離
されていて、北岸から南岸に行くには、国立公園の外をぐるっと、数百
kmも回って行かなければなりません。

 このため、ノースリムとサウスリムは、アクセスのうえでは「別の国
立公園」と言っても良いくらいです。

 公園の雰囲気も、ノースリムとサウスリムとで、全く違います。

 普通の人は、どちらか片方しか行かないと思います(両方に行くこと
は、筆者もお勧めしません)。

 そこで、ノースリムとサウスリムの違いなどを整理してみました。

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 観光スポット(史跡、展示物、後述のスカイウォークなど)は、南側
に集中しています。

 普通の人が見聞きしているグランドキャニオンの姿は、そこから見え
る風景も含め、ほとんど、サウスリムのものです。巷で見るグランドキ
ャニオンの写真は、ほとんど、サウスリムで撮影されたものです。

 一方、ノースリムは、こじんまりとしていて、人が少なく、まるで別
の国立公園のようです。

 サウスリムのイメージを求めて北に行くと、「想像と違う」というこ
とになり兼ねません。

 サウスリムと同じなのは、風景だけかもしれません。

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 その風景ですが、実は少し違いがあります。

 サウスリムでは、峡谷が足元からいきなりストンと谷底まで落ちてい
ます。ある意味、深いグランドキャニオンの姿をそのまま見せています。

 一方、ノースリムでは、谷底までの手前に小高い(リムよりは低い)
岩山がいくつかあります。

 この小高い岩山が、北岸の方にたくさんあるため、北と南とで風景に
だいぶ違いが生じるのです。

 ノースリムでは、良く言えば、岩山の姿を間近に楽しむことができ、
コロラド川も対岸も遠くに見えます(コロラド川自体は見えませんので
「川のあるあたりが遠くに見える」という感じです)。悪く言えば、岩
山が邪魔で、峡谷の深さを感じにくく、また対岸がフラットで立体感が
少なく見えます。
 岩山は近いですので、ちょっと歩くと、見え方が変化します。

 サウスリムでは、この岩山を遠くから見ることになります。良くいえ
ば、対岸の岩山が他の部分の尾根や谷と同化していて、峡谷が複雑にな
ったように見えます。悪くいえば、どこから見ても似たような風景なの
かもしれません。

 写真を撮る場合、ノースリムからは逆光になります。これは悪い意味
ではなく、写す方角にもよるのですが、ノースリムから見た方が、日中
でも峡谷に影ができやすく、手前に岩山もあるため、立体的な写真を撮
りやすいです。
 南側では、日中の一時、影が少なくベッタリした写真になってしまう
ことがあります。
 また、これも好みの問題ですが、ノースリムでは、前述の小高い岩山
がありますので、写真を撮る際には邪魔に思う人が多いかもしれません。
しかし、前景としてうまくまとめれば、立体感のある良い写真になりま
す。

 なお、影が云々というのは太陽が高い間だけであり、朝夕は、どちら
から見ても十二分に美しいです。

 また、サウスリムでは、歩いて、あるいは自動車で、東西に大きく動
くことができます。

 ノースリムでは、あまり東西に動けません。トレイルはありますが、
歩ける範囲は、たかがしれています(何時間も歩けば別ですが)。でも、
前述のように、手前の岩山の姿は、ちょっと歩いただけで変化するので
すが。

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 そのトレイルですが、サウスリムでは、石畳やコンクリートのような
所が多いです(もちろん、そうでないトレイルもたくさんありますが、
リムに沿った主要トレイルは、ほとんどが整地されています)。

 一方、ノースリムでは、普通の登山道のように、自然の岩や土のまま
のトレイルが多いです。

 遊覧飛行の空港は、サウスリムにしかなさそうです(すみません、自
信はありません)。
 ノースリムにもあるのかもしれませんが、Google地図には出てきませ
ん。もっとも、ヘリだと狭い場所でも発着できるので、地図では見えな
いかもしれませんね。
 因みに、この空港では、ロスやラスベガスとを結ぶ飛行機も発着して
います。飛行機で行くならサウスリム、ということになるでしょう。

 ノースリムは、冬季閉鎖です。
 冬場のグランドキャニオンは、筆者も行ったことがないのですが、写
真で見る限りは、積雪があって、とても素晴らしいです。しかし、ノー
スリムには、行くことができません。

 宿泊施設も、サウスリムの方が整っています。ノースリムでは、予約
待ちになります。

 また、サウスリムは、公園外まで出れば、安価な宿があります(ただ
し、普通の街道沿いのモーテルなどと比べると高いです)。

 さらに、公園外では、公園から離れるほど、トップシーズンでも予約
が取りやすいです。最悪、フラッグスタッフまで行けば、泊まれないと
いうことはないでしょう。
 筆者が以前(1989年に)行った時は、現地の連休で、しかも直前にな
って(2週間くらい前に)探しましたので、公園内はおろか、近くの宿
も取れず、40号線沿いのモーテルに泊まりました。それでも、車があれ
ば、行動範囲内です。

 ノースリム側では、公園外のモーテルは期待できません(もっとも、
近くの町まで行っても、サウスリムからフラッグスタッフに行くよりは
近いですが)。

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 さて、こうして違いを眺めて見ると、サウスリムがグランドキャニオ
ンの基本であり、ノースリムは、やや(かなり?)マニアックな世界で
あると言えると思います。

 という訳で、初めての方は、サウスリムに行くことをお勧めします。

 しかし、ノースリムは、決してグランドキャニオンのミニチュア版な
どではありません。なにしろ、同じ峡谷を、対岸から見ているのですか
ら。

 マイナーな場所が好きな方、あるいは他の訪問先との兼ね合い(例え
ばザイオンとモニュメントバレーに行きたい)等により北の方が便利な
方は、北に行っても、十分にグランドキャニオンを満喫することができ
ます。

 筆者は、だいぶ前(1989年)ですが、両方に1回ずつ行きました。

 実は、最近の冬の遠征で、再びノースリムに行こうとしたのですが、
吹雪で、道路には積雪もあり、行くのをあきらめました。
 後で調べたところでは、前述のように、ノースリムは冬季閉鎖だった
のですが (^^;)。

 筆者は、人の少ない所が好みということもあり、ノースリムにも好印
象が残っています。

 しかし、長時間を過ごし、あれもやった、これも見た、という感じが
するのは、やはりサウスリムの方です。

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 最後に、ノース・サウス両方に行くのは、時間がたっぷりあるなら良
いですが、短期旅行の人は、どちらか片方だけにして、その時間で別の
国立公園を目指した方が良いように思います。

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│巨大な峡谷ができた訳│
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 なぜ、こんなに深い峡谷が創られたのか、ご存知ですか?

 コロラド川が浸食したから?

 それはそうなんですが・・・、それだけではありません。

 この辺り一帯は、海底で作られた岩盤が「隆起した」部分です。

 そして、一番大事なところですが、この岩盤の隆起のスピードと、コ
ロラド川による侵食で川底が掘れるスピードが、ほぼ同じなんです。

 そのため、周囲のがけの部分はどんどん高くなりますが、川底の標高
は、ほぼ一定に保たれています。

 これが、グランドキャニオンが、世界でも稀なほど大きな深い峡谷に
なった秘訣?です。

 もし、隆起が遅かったら、川底は掘り下げられて、どんどん低くなり
ます。そして、下流との標高差が小さくなると、流れが遅くなり、侵食
が進まなくなってしまいます。深さ1000m以上の峡谷は、できません。

 もし、隆起のスピードが速かったら、川が上り坂の形になり、流れな
くなってしまいます(せき止められた水は、別のところに流れて行って
しまいます)。

 隆起のスピードと、侵食のスピードが、ほぼ同じだった・・・。

 この偶然こそが、グランドキャニオンを創り上げたのです。

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│次号予告│
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 次回は、グランドキャニオンの最終回で、グランドキャニオンでのア
クティビティを中心にご紹介します。

 グランドキャニオンの次にご紹介するのは、モニュメントバレーの予
定です。

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│米国西部、奇岩と峡谷の国立公園について│
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 米国西部には、グランドサークルと呼ばれる、奇岩、峡谷の多い地帯
があります。

 ここには、鉛筆を立てたような岩、アーチやブリッジ(どちらも橋)、
大きな丸い岩が今にも落ちそうに高い所に乗ったもの、形の整った岩、
整っていない岩、空がほんのちょっとしか見えない深い峡谷、見事な絶
壁、雄大な景観などが、たくさんあります。

 グランドキャニオンは有名ですが、アーチーズ、キャニオンランドな
どは、日本では今一つ有名ではありません。また、国立公園以外の場所
にある面白い岩などは、「地球の歩き方」にさえほとんど載っていませ
ん。そういう見所をご紹介します。

 この地域は、とても面白いです。素晴らしい経験ができます。ぜひと
も、日本人の訪問が増えて欲しいと願っています。

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